・日本茶への想い
人も車も走っていない大自然環境に囲まれた小さなお茶農家。農園併設で築400年の自宅を持ち、家族経営で半世紀かけて日本茶事業に取り組んできました。
昔から地域で一番美味しいお茶がとれたこともあり、お茶屋にも市場にも高く評価されてきた山智農園。昭和40年代頃になると、在来種のお茶を栽培してきましたが、「やぶきた」が登場し始め在来種の栽培管理がおろそかになり始めます。
ある時、農薬をかけなくても立派な新芽が出ることを確認し、無農薬栽培に転換。当時浜松市にあった西武百貨店で10年間対面販売を行ってきました。
・春野町から静岡県下にお茶の発信を
島倉千代子が作った「春野音頭」をかけつつ植木鉢に「やぶきた」の苗を飾り、鮮やかで立派な新芽がでている様子をお見せしながら春野町のお茶を多くの皆様に購入していただきました。そして、1989年にはユーコープ事業連合の店舗県下に納入。現在、昔と比べると県下の店舗は減りましたが、神奈川県の一部エリアにも流入させていただいております。
私たちの住まいの近くには樹齢1300年と言われる大杉が名物の春埜山大光寺もあり、病気併用の神様の行儀菩薩が開山されました。晴天の日にはそこから南アルプスや遠州灘も見渡せます。
・山智農園とお茶の今後について
時代はものすごい勢いで変化しており、私たちも次の商品開発をしなくてはならないと思い数年前から構成を練ってきました。試行錯誤の末、もうじき完成される予定です。
なぜ自分で作ったものを自らの足で販売してきたのかというと、時代相場に左右されてしまケースが多いため。大企業から零細、生産者までも6次産業をスタートしていかないといけない昨今、同じ舞台で平行に勝負を挑んでいかなければならないのです。
まずは山智農園の取り組みについて知っていただいた上で、春野茶の魅力を世間に広めるお手伝いをしていただけると嬉しいです。